コラム

セレブな社交ダンスのおもてなしについて

今回の記事は、東京オリンピック開催が決定したときに話題になりました”おもてなし”についてです。

社交ダンスといえば、優雅で華麗な舞踏会のイメージ。そこには、業界特有のおもてなしがあります。

カジュアルにスポーツとして楽しまれる愛好家も多いのですが、現在でも、西洋中世のように華やかな舞踏会(ダンスパーティー)がホテルの宴会場などで開かれています。

今回の記事では、このダンスパーティーについても触れながら、そこでの”おもてなし”について紹介していきたいと思います。

うまく踊らせることが社交ダンスのおもてなしではない

お相手とうまく踊れることはよいことですが、それが“社交ダンスのおもてなし”ではありません。

まず、今回のお話しのテーマである”おもてなし”について少し掘り下げていきたいと思います。

“おもてなし”とは、”お相手の方に喜んでもらう、また快適な時間を過ごしてもらうための心の所作や行為”のことをいいます。

世界的な有名なワインソムリエである田崎真也さんは「接待の一流 おもてなしは技術です(光文社新書)」の中で“おもてなし”について次のように語っていました。

 

あなたが大事なお客様をもてなす場合、サービスを提供している店が、ゲストをもてなしているわけではありません。ホストであるあなたは、サービスの作業の対価として、店にお金を支払うのです。
ホストであるあなたが、「いい時間を過ごせた」とゲストに思ってもらえる努力をすべきであり、そのために、ゲストに対して気を配り、尽くし、思いやる。これらが、接待(おもてなし)の最低限の心構えである。

お金を払ってしてもらうことを”サービス”といいますが、“おもてなし”とは無償で相手のことを思いやり、「この時、この場、この人だけに」と、特別な施しをすることです。

社交ダンスの“おもてなし”とは、短い言葉で言えば、男性が女性をダンスに誘うエスコートや、同じパーティーを楽しむ方々への心使い(マナー)などになります。

ところどころの進行が些末に感じられたり、マナーを守られない方と一緒になったりする場合では、上手な方が多く集まったパーティーでも、充実した時間が過ごすことは難しいと思います。

社交ダンスはただ踊るだけではなく、携わる方の多くの”おもてなし”の心により形作られるのです。

まずはパーティーに着ていく衣装から

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社交ダンスのパーティーでは、明確なドレスコードはありませんが、ほとんどの女性の方はドレスアップして参加されています。

これに合わせるように、男性も理想的にはタキシード、または燕尾服が望ましいのですが、持ち合わせのない方は、フォーマルジャケットを着用し、踊るときは上着を脱いで、動きやすいベストを召されて楽しまれています。

社交ダンスのパーティーでは、“普段の生活にはない非日常感(特別感)を楽しみこと”を目的として、参加される方が多くいらっしゃいます。

そのような会場の雰囲気を作るためにも大切なことではありますが、ドレスアップした女性にふさわしい装いで男性も備えること、心地よくエスコートするためには欠かせない“おもてなし”の初歩になります。

パートナーと大切な時間を共有しようとする気持ちが極意です

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競技会のような勝負ごとであれば別ですが、難しいステップを踊れることよりも、ダンスでお相手の方と心を通わせることや、その場(フロア)の空気を共有し、ともに楽しむこと、言い換えると“共感する姿勢”がとても大切です。

相手の気持ちを探り、それに応える。これこそ“おもてなし”の本質。

社交ダンスのパーティーにおいては、初対面の方と踊る機会がしばしばあります。

このとき、お互い経験者であっても、いきなり踊り始めるのではなく、先に簡単なあいさつを交わすことは最低限のマナーとなっています。

“お願いします”の言葉により男性が女性を誘うことから始まり、踊り終わりには“ありがとうございます”と互いに感謝の言葉を伝えます。

また、少し手を抜いているように見えるかもしれませんが、お相手の方と会話をしながらダンスをすることもよいこととされています。

社交ダンスは、コミュニケーションを円滑にするために考えられたものであり、直接踊る以外でも、積極的にコミュ

ニケーションをとる姿勢がとても大切です。

踊っている時間だけが全てではありません。会話を含めてお相手となる方と、わずかな間でも楽しく優雅な時間を共に過ごそうとする心構えが“社交ダンスのおもてなし”の心なのです。

特別な社交ダンスのおもてなし“デモンストレーション”

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あまり知られてない世界ではありますが、社交ダンススタジオで習われている生徒さんの多くは、日ごろのレッスンの成果として、ダンスパーティーでデモンストレーションを踊ります。

このとき、一緒にデモを踊るお相手を、習っている先生が務めることが多いです。

また、先生は、各生徒さんに合わせた個別のデモのプログラムを考えてくれます。

社交ダンスはクラシック、ジャズ、POPミュージック含む様々な音楽を、10種目ジャンルにわけて様々な基本ステップがあります。簡単なバリエーションも含めると、それだけで、限りなく無限大の表現が可能です。

デモの構成で重要なポイントは、その方の趣味嗜好を探り、しっかり理解することです。

先生は、レッスンなどを通して、さりげなく生徒さんの嗜好を調べて、それを社交ダンスの表現へと作りこんでいきます。

このとき、ステップだけではなく、“やりたいと思えるテーマ”を決め、音楽や演出をカスタマイズすると、出演される方の達成感や満足度が向上します。

例えるなら、テーマを“シンデレラ”や“冬のソナタ”を題材として、その世界観をダンスで表現するような感じです。

また、衣装や照明効果に至るまで、きめ細かくコーディネートすることで、演じる方の気持ちはより盛り上がっていきます。

このように、お相手に喜んでもらうために、様々な面から期待に応えようとする姿勢(振舞い)は、ダンスを踊る技術以上に大切な“社交ダンスのおもてなし”となっているのです。

以上、社交ダンスのおもてなしについての紹介でした。長文になりましたが最後までお読みいただきありがとうございました。

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